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No.1203 難題「火鼠の皮衣 -焦れぬ心-」 條件:輝夜1 屬性:通常 咒力:2 攻擊:3 迎擊:1 命中:4 追加代價(戰鬥):咒力1
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登録日:2011/09/02(金) 22 45 19 更新日:2023/08/02 Wed 14 38 30NEW! 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 アンチ平成ライダー オタク ジャスティス 一覧項目 中井和哉 仮面ライダー 先生 弟 懐古厨 教師 昭和ライダーファン 漫研 被害者 辣韮の皮 顧問 漫画「辣韮の皮 萌えろ! 社の宮高校漫画研究部」の登場キャラクター。 主人公達が所属する漫研の顧問を勤める教師で、本名は名取正義(なとりまさよし)。 ドラマCDでのCVは中井和哉。 漫研の顧問だけあって熱烈な仮面ライダーオタクであり、家にはライダーのDVDやグッズが山のようにある。 また、常に1号の変身ベルトを身に着けており、ジャスティスの怒りと連動して回転するようになっている。 学校でも思いっきり趣味に走っており テストに「仮面ライダー1号からアマゾンまでのそれぞれのもとになったと思われる生物を答えよ(アマゾン以降の記入は+10)」という問題を出す 50ccの改造バイク「ジャスティス号」で登校(1号風のスーツとヘルメットで) 修学旅行は後楽園 しかもジェットコースターの線路の上でポーズをとり新聞に乗ってしまう(お騒がせニュースとして) 年末は生徒と(無理やり)徹夜でライダー全シリーズ全話上映会 文化祭でライダー喫茶 と、公私混同っぷりが酷く、お世辞にも教師をやってる人間とは思えない態度や言動が目立つ。 ちなみに幼少時のトラウマから怪人役だけは絶対にやろうとしない。 「絶対に……もう二度と怪人役はやりたくない……。 やりたくないんだ……!!」 しかし彼の言う仮面ライダーとはあくまでも「昭和ライダー」のことであり、平成ライダーの事は快く思っていないどころか異常な程嫌っている。 毎年2月はアレルギー反応を起こして学校をしばらく休むのが恒例(通称2月病)で他の教師からも半ば諦められている。こいつ本当に社会人か? 彼の言い分によると「奴らは改造していないのだからライダーマン、もしくは仮面ライダーの皮をかぶったの戦隊物と呼ぶのが相応しい」とのこと。 ただし、この意見ではライダーマンも仮面ライダーとして認めていない(4号認定はあくまでも風見の心情である、という見解)ことになる。 …「僕のライダーマン」や「戦え!七人ライダー」で当時からおもいっきり仮面ライダー4号と呼ばれていた(=仮面ライダー4号は公式設定)のを彼は知らないのだろうか? 確かに改造人間というのは仮面ライダーのアイデンティティの一つではあったが、平成以降のライダーから改造人間の要素が無くなったのは技術が進歩したことで体にペースメーカー等の医療器具をつける人が増え、その人達に失礼のないよう配慮した結果である。 更に言うならスーパー戦隊の1作目と2作目のゴレンジャー、ジャッカー電撃隊は原作が仮面ライダーと同じ石ノ森章太郎氏で、特に後者は動植物の能力こそ持っていないものの歴としたサイボーグである(バイクにも乗る)。 そのため、彼の言い分をそのまま取ると『ジャッカー電撃隊は仮面ライダーに含まれる』と言っているようなものなのだが… 総じて仮面ライダー〝ファン〟と呼ぶには底が浅く、自分の価値観以外のものを受け入れず、それにそぐわないものは徹底的に貶すという典型的な厄介オタクである。 以下各平成ライダーに対する反応 2002……「あれはバン[自主規制]」で「ガンダムで言うトコロのGガンダム」と評し、「我々に言わせればライダーではない」と言い放つ。 2003……よほど気に障ったらしく、龍騎くらいではとやかく言わなくなった。 2004……もはや消え入りそうなほどヘロヘロとなり、ベルトも回転のしすぎでショート。黒煙が上がった。 2005……珍しく2月病にならなかった。 曰わく「あれはホラ だってアマゾンだから」 「規格外は当たり前だろ? バイクに乗らないくらいむしろアリだよ。平成のアマゾンだからね」 ナニイッテンダフジャケルナ!と思った人は正しい。 わざわざ屋久島まで行ってヒ○゛キさん(のソフビ)と記念撮影するほどのハマりっぷりを見せた。 しかし……しばらくたつと何故か遅れて2月病が発症。 理由はお察しください。 番組終了後は「平成のアマゾンなのだから2クールで終わらなかっただけいいじゃないか」と少しだけ大人になった。 2006……「兜王ビートル」とか「ビーファイター」と呼ぶくらいに症状が悪化。 「うん カブトね いいよね!! ……どーでも」 前年のトラウマから「期待しなければ傷つくこともない」と逆に明るく振る舞った。 しかし、カブトにはサイボーグでは無いが『悪者に捕まって改造手術を受けさせられ、怪人にされてしまった』昭和ライダーのような登場人物がいる。勿論変身もする。 まぁこうゆう輩は大体自分に都合の悪い話や設定は無視するものだが。 2007……1月のうちに「何事にも揺れない心」を手に入れるために修行へ出た。 しかし…… 「キエェェェェェ!! 桃電! 桃電めがあぁぁー!!」 2008…もはや気の毒な程の落ち込み具合だったが、意外にも早く復帰。 「ウルトラセブンと欽ちゃんがマージャンを打つという円谷派のやるせなさに比べたら」ということらしい。 2009……遂に入院するほど体がボロボロに……と思ったら普通に盲腸でした。 ただし「心の風邪は外科では癒されない」と言っていることからかなりのダメージを受けたのは間違いない。 そして夏。 平成ライダーの原作改変っぷりに「平成ファンザマァww」などと思っていたら昭和ライダーも対象となってしまい酷く悲しんだ。 しかし、昭和ライダーの出演に不安と同時に期待もしてしまい、やたらと情緒不安定となった。 ちなみにGのデザインは石ノ森っぽくて好印象。 最終巻の書き下ろしでは放送時期の変更に伴い2月病が9月病となったことが明かされた。 もう観なきゃいいのに……。 と思うかも知れないが彼にはそんな選択肢は一切ない。 「困難から目をそむけても何の解決にもならないんだよ」 「困難に立ち向かう勇気が必要なんだ」 もっともらしく言ってはいるが、要は現代でいうところの『散々ネットで文句を言ってる割に毎回律儀に放送を見ている面倒くさいアンチ』のようなものか。 なお、上記の平成ライダー達はファンからは概ね名作や良作と呼ばれている作品ばかりであり、自分の価値観や基準に固執するあまりちゃんと作品を見る目もないことが窺える。 ちなみにスーツアクターのYU〜KI(本名 名取勇樹)という兄がいる。通称ブレイブ こちらは平成ライダーに対する偏見はもっておらず 「この齢になると昭和だとか平成だとか円谷か東映かすらだんだんどーでもよくなってくるんだよね☆」とかなり寛容。 この発言にジャスティスは憤死かけた。 子供の頃はジャスティスに怪人役ばかりやらせたためトラウマの原因となっている。 ジャスティスのトラウマの元凶であり、現在も増やしつつある。 幼少時代、いつも自分がライダーでジャスティスが怪人役。 たまにライダー役を譲ったかと思えば黄色いマフラーを巻かせる。 寝込んで元気がない所を桃電スーツでお見舞い(結果鈍器のようなもので殴りかかって来た後失神。) 手術後のお見舞いに10周年スーツで現れ、(悪い意味で)興奮させる ……等。 ちなみにブレイブは毎回何かしらの特撮スーツを着て現れるので、最後まで素顔を見せることはなかった。 追記・修正をお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] こういう原理主義者がいるから……。 -- 名無しさん (2013-07-10 12 09 34) 2009って…ああ、キバかわかる。そりゃ盲腸にもなるわ -- 名無しさん (2019-05-11 20 46 25) W以降の平成ライダーにはどんな反応を示すのか気になる所。…絶対ろくでもない評価しか下さないんだろうけどw …兄のブレイブの方も「この歳になると」と前置きしてる辺り、若い頃はジャスティス並にボロクソ言ったりしてたんじゃないだろうか? -- 名無しさん (2019-05-11 20 57 19) 名前 コメント
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12. ham 2009/03/21(土) 17 16 27 作者 辺境人 <提督たちの憂鬱支援SS 〜美術(?)編〜> 大正9年(1920年)。フランス。 「ここがそうか……」 古賀峯一海軍少佐はパリの郊外近くにある建物を前に一人呟いた。 高い塀に囲まれ、警備員も立っている厳重な建物の中に入っていくと中は北斎や広重などの浮世絵や水墨画、鎧兜や日本刀といった様々な品がガラスケースの中に陳列されていた。1階は日本美術だが、2階に行くと一転して西洋美術も陳列されている。ゴッホ、ゴーギャン、ピカソ、ロートレック、モディリアーニ……当時としても名が知られる芸術家たちの作品が多数陳列されている。 建物の門の左右には看板が1つずつつけられており、片方にはフランス語で「ミュゼ・ジャポニカ」、そしてもう一方には墨痕も鮮やかな日本語で「日本帝国美術館 仏蘭西別館」書かれていた。 夢幻会が美術関係に手を出すこととなったのは古くは明治時代まで遡る。 逆行者は何故かオタクが多い(というかジャンルの違いや深みにはまったレベルの差はあれどオタクしかいない)。そして漫画の内容なら台詞などを全て正確に覚えているというオタクには珍しくもない(?)特殊な記憶力の持ち主も相当数存在し、そして漫画のジャンルには美術関係を主題とした作品も多かった。そこで未来知識を生かして将来億単位の価値を持つことが分かっている美術品の先物買いを行なうという芸術への敬意の欠片もない活動が行なわれることとなったのである。 そうした活動を行なうために帝国美術院を創設、日本美術以外にも西洋美術や日本以外の東洋美術などありとあらゆる芸術を学べる環境を整えるという名目の下、東京美術学校と東京音楽学校を史実より早く統合し日本芸術学校を創設するなど大鉈をふるった。 その結果、西洋美術と日本美術とで対立していた日本美術界の混乱が無理やり帝国美術院という形で統合されたことで混乱もひとまず収まることとなる。やはり自分だけの美意識を持ち、それを重視する芸術家を責任者にすると他の美に対する評価が辛くなってしまうということなのだろう。 史実では敗戦時に日本にあった美術品の相当数が海外に流出してしまったが、まだこの時代では多数の美術品が国内に存在している。それを生かして諸外国に日本美術をPRしていった結果、ジャポニズムの影響がまだ強く残るフランスのような芸術にうるさい国の上流階級との接触が増え、時には美術品を日本国が寄贈することで外交活動がスムーズにいくという副産物的な効果が発揮されるようになった。外務省では外交官に芸術関連の勉強をするようにしたほどである(特に日本美術は必須であった。自国の芸術を知らずに他国の芸術に詳しくても逆に馬鹿にされるのが上流階級の紳士淑女の常識というものだからである)。 そしてそれは芸術関係に限らず様々な分野に影響をもたらすこととなる。 古賀少佐がフランスに着任してすぐにこの美術館に赴いたのもそれが原因だった。 13. ham 2009/03/21(土) 17 17 17 「ようこそ、古賀少佐。当美術館の副館長をしております佐藤です」 「初めまして。帝国海軍少佐、古賀峰一です。この度は在フランス駐在武官に任じられましたのでご挨拶に参りました。手紙を預かっておりますのでお渡しします。本国のご家族からの手紙だそうです」 敬礼をして、日本を出る時から預かってきた封筒を渡す。これで任務の一つは完了した。だが、まだ気は抜けない、というか目の前の男は気を抜いて相手をして良い相手でもないと認識していた。 紅茶を口にして、一息ついた後、世間話に興じつつ把握しておくべき内容を口にする。 「他の国への展開はどうなっていますか?」 「さすがにここほど大規模な美術館は無理ですが、アメリカ、イギリス、ドイツ、オランダ、スペイン、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、ポーランド、ベルギー、トルコなどに画廊を開く準備ができています。国際情勢によっては貴重な美術品を守るため場合によってはいつでも店を引き払えるようにしなければなりませんので港に近い方が有り難いですがやはり首都の方が人の出入りも多いので難しいところですね」 「いずれ引き払うにしても当面力を入れるべきは……」 「アメリカは別格として欧州ではドイツとポーランド、でしょうな。特にドイツはバロック調の美術品も多いですし均整の取れていない点が日本人好みで、もしも作品を日本で展示したらきっと大きな反響があると思いますよ」 帝国美術院は欧米の美術界にネットワークを作り上げようとしていた。それは第二次世界大戦という嵐の中で多くの美術品が失われ、略奪されたことを知っていたためである。有名なところではナチスドイツが行なった美術品の略奪やナチズムに沿わない芸術の追放運動などで焼かれたり行方不明となった美術品は山ほど存在するし、逆にドイツから大戦末期にソ連軍がベルリンを含めてドイツの美術品を略奪した例も存在する。そうした美術品を戦火から守るために活動を行なう……というのが言わば建前の話。いかに夢幻会の権力が強かろうと美術品のためだけにそこまではしない(そうした美談を得るための宣伝はもちろんするが)。 その芸術関係のネットワークは実は諜報関係のネットワークと重なっていた。美術関係者として外国に入国し、諜報活動を行なう。それが美術院に活動費として会計予算以上の予算が投じられる理由だった。 そしてこの目の前にいるにこやかに芸術に関して語る佐藤と名乗った男こそ(名前も本名かどうか怪しい)、欧州の諜報責任者であり明石元次郎から伝わるスパイ網を引き継いだ男なのであった。いかに夢幻会の関係者とはいえまだ少佐でしかない古賀としてはできれば関わりあいになりたい相手でもない。情報関係者が探るのは何も敵だけとは限らないのだから。 そしてドイツとポーランド、この組み合わせは史実を知る古賀にとっては自明の理だった。 ドイツ軍のポーランド侵攻、第二次世界大戦の号砲ともいえる事件を前もって予想し、あらかじめ諜報網を作り上げるということなのだろう。おそらく画廊を引き払っても諜報網が残るように準備万端整えるに違いない。 「そうですか。それは楽しみですね。いずれ日本に帰った時に良い土産話になりそうです」 「よろしければどうぞ館内をご自由に見てください。ゴーギャンの絶筆などここでしか観れない作品も多いですからな。一見の価値あることは保証しますぞ」 「ありがとうございます。それでは拝見させていただきます」 にこやかな表情を意識して作りながら古賀は思った。ここは歴史に名が残る芸術品に囲まれた美の神殿かもしれないが、一歩裏に入れば万魔殿だ。外国人に日本の食文化を紹介するため日本茶や和菓子を出す和風カフェは魅力的だが、よほど切羽詰らない限りここに出入りするのはやめよう。こんなところで食べても味がよくわからないに違いない。 そう決心した古賀だったが、遠い異国の地での和食への魅力は耐え難く、数少ない海外の日本人向けとして裏メニューに白米と味噌汁も出ると聞いて再び訪れることになるのは数ヶ月後のことであった。 <完>
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広島県、厳島 古来より神の島とされた地、その象徴たる海上神殿の舞台上には今、一つの人影がある 人影は膝を抱えた幼い少女のものであり、その眼差しは黒々と揺らめく宵口の瀬戸内海へと向けられている 「……何故……」 鋳物の風鈴を思わせる涼やかな声が桜色の唇から漏れ、応えるように潮風がひと吹き少女の髪を乱した 風に踊る黄金色の髪の先から、蛍のような燐光が舞い海へと散ってく それは彼女が人ならざる身である証明、剣霊エクスカリバーの余剰魔力の輝きだ 「何故……何故なのじゃ、次郎…… 何故にワシを、認めてくれぬのじゃ……?」 整った眉が苦悩に歪み、サファイアのような瞳は悲嘆に沈む 見つめる海の先に想うのは、かつて海の向こうに存在した高知の街並み ――彼女の敬愛した主人が破壊し喪わせた、佐藤次郎の故郷 「……やはり、本当はお主もワシを怨んでおるのか……? ……憎んででおるのか……?」 あの時、彼女は主人の側にいながらも何一つ出来ずにいた 悪に歪められ狂気に囚われた主人を前に、か弱い乙女のようにただ無力に震えるだけだった自分 「……それとも、ワシのような女は嫌いなのか……? 何人もの男の手垢に塗れた、薄汚れた軽薄な商売女じゃと……」 彼女は剣だ、故に主人無しに生きる道など有りはしない だがそれも、あの晴天の如き快男児にしてみれば、主人を亡くした端から変節する不貞の売女と見られて相応だ 「……独りは厭じゃ次郎…… けれど……お主の気持ちを訊くのが、ワシは怖いのじゃ……」 次郎は彼女を、そして彼女の主人だった男を決して責める事など無い 幾千の歳月を経た人外の化生たる彼女を、殺戮の道具たる彼女を、まるで一人の少女のように扱ってくれる それ故にこそ、彼に拒絶される事は何よりも怖ろしい ただ一人、己の全てを預けられると信じた男に否定される事は堪え難い だから彼女は何も言えぬまま、誇り高き聖剣の仮面を被ったまま 彼が与えてくれるぬるま湯のような優しさに溺れ、独り絶望に沈んでいく 「……苦しいよ、次郎…… 傍にいて、触れ合えぬのは辛いよ……」 見つめる空と海の境界が滲み、堪え切れぬ滴が零れ落ちそうになった時 「……何か、私に出来る事は無いかね?」 差し出されたのは白いハンカチ 丁寧に折り畳まれた紗を乗せるのは、無骨な黒銀の手甲 悲しみに呆けた心とは別の部分、兵器たる本能が咄嗟に彼女を動かす 全身のバネを使い舞台の木板を蹴り、空中でトンボを切りながら十歩の距離を作り出す 舞台の端に降り立った時点で、彼女は既に戦士として身構え心構えている 黒の具足の傍らには、ただ彼女が高知人の鎮魂に持ち込んだ初鰹だけが残された 「……貴様、何奴じゃ……?」 月明かりに照らされるのは身の丈3mに至ろうかという漆黒の鎧兜 面に隠され顔こそ判別出来ないが、彼女の直感は体躯と声から三十路前後と推測する 「失礼、紹介も無く淑女にまみえるとは些か礼儀に反していた」 鷹揚とした仕草で頭を下げる姿は舞踏会にてダンスを申し込む貴人を思わせ、無骨な戦装束とは酷く不釣り合いだ 「……ふん、礼を逸したと思うなら謝意を見せてはどうかの? 貴様は何者じゃ? 目的はワシか?」 言葉を交わし時間を引き延ばしながら、分身たる剣を具現化し戦いに備える 物思いに沈んでいたとはいえ、彼女の不覚を取ったとなればかなりの使い手 (……第一、あんな重武装で公共の場に出てくるなぞとても正気とは思えん……) 右脇の前へ光剣を構え威嚇を表す剣霊に、黒鎧は「やれやれ」と余裕を見せる 「そう邪険にされるとは心外だな まぁ良い、質問には答えよう」 まるで旧知に話しかけるような馴れ馴れしさに辟易しながらも、剣霊の心はどこか違和感を覚えていた (……? あの大鎧、敵意を感じぬ…… ……それどころか) 相手の害意の無さに絆されたか、彼女自身の戦意すら霞んでいく気がする いかん、と剣霊は剣を握り直し、歯を強く噛みしめた 「目的は確かに君だ だが、我々は君を害する気など無い 何故なら私は……君を同志として迎えに来たのだから」 「同志じゃと……? ……さてはワシにもその悪趣味な大鎧でも着せるつもりかのぅ?」 口の端に挑発の笑みを浮かべ、心理戦で相手の隙を誘う 「まっぴら御免じゃ、そんな重苦しいドレスはの! 第一、ワシには既に頼もしき仲間がおる 剣が欲しければ、ここの社殿からでも借りてはどうかの?」 「……仲間、か ――その割には、主人の姿が見えぬ様子だが?」 嘲りを含んだ言葉に、剣霊の笑みが凍り付く 敵の策と分かっていながら、頭に血が上るのを止められない 噛み合わせた歯がギリッと音を立て、怒りの余りに剣先が震える 「おや、気にしていたのか? これは済まない事をしたな」 「だっ、黙れこの鉄屑め!! 貴様なぞにワシの在り方を否定する権利は無いッ」 再び十歩の距離をひと跳びでゼロとし、加速と落下の勢いを袈裟切りの打ち込みに加算する 対する黒鎧は腕を組みこちらを見上げたままだ 「食らえ下郎ッ!!」 激突の音はしかし鉄を断つものでは無く、剣霊の得物は下からの衝撃で跳ね上げられた (な……早い!?) 彼女の切り込みを防いだのは、黒鎧の右手に突如として現れた闇色の光剣 それは空中で軌道を曲げ、剣霊の首筋へと疾る 必死に身を翻した彼女の喉笛を闇剣が撫で、赤い線が一筋刻まれた 予想を上回る事態に剣霊の背筋を寒気が駆け上り、熱に浮かされた頭を急速に冷やしていく 「……まさか、貴様も剣霊だったとはの しかし何故じゃ? 貴様からは剣気を感じぬ……」 「それは見当外れだ 私は剣霊では無い」 「しかし、その剣だけは間違い無く剣気を束ねた剣霊の化身じゃ!」 次撃の隙を伺いながら問いを投げる剣霊に、闇色の兜の中から「フッ」と失笑が漏れた 「確かに、これはとある剣霊の一部だ かつて私が剣を手放した時、私の許に残された分身 言うなれば剣霊の忘れ形見さ」 そう言うと、黒鎧は闇剣を検分させるように剣霊へと示す 「成る程の、真に使い手たる者は剣霊と魂を共にすると聞く…… なれば貴様……いや、貴公もさぞや名のある剣士と見受けた 改めて、その名を問いたい」 構えは解かぬまま、しかし最大限の礼を眼差しに込めて剣霊は誰何を放つ 「……」 「……」 一瞬、両者の間を無音の緊迫が支配する そして 「……ククッ、ハハハハハハッ!」 「なっ、何がおかしいのじゃ!?」 突然、黒鎧を響かせるように呵々大笑する姿に、剣霊は思わず動揺を浮かべる 「ハハハッ、いや失礼 しかし、こうまで気付かれぬとは……ハッ、寧ろ痛快だな」 「……どういう、意味じゃ……?」 こちらの不安を掻き立てるような言葉が、無視できない悪寒となって彼女を襲う 「ふむ…… では、そろそろ種明かしといこうか聖剣エクスカリバー ……いや、神剣クラウソラスよ」 「……クラウ、じゃと…… ……何故、貴公がワシの古き名を!?」 仮初めの心臓が痛い程に鼓動し、呼吸の要らぬ身がしかし息苦しさすら覚える 「それはね、クラウソラス ――こういう事だよ」 無造作に投げ捨てられる闇銀の兜 その下に隠されていたのは、決して有り得ぬ筈の再会 「……う、嘘じゃ…… 嘘じゃろ……だって……っ だって貴方は死んだはずじゃ、父様(ととさま)!!」 それは彼女が世界で初めて目にした顔 神剣クラウソラスの最初にして最後の主人、ヌァザ王の若かりし頃の姿であった……
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「ド低KNOW?」 「ド低KNOW!」 「YOU DIE?」 「I DEAD!」 「おバカの算数123」 「ナランチャです いえぇい☆」 「フーゴです」 「さあさあ皆さん、ご一緒に ボスの娘を守りましょう」 ドゥーユー脳 ドテイノウ?イエス クサレノウ! アイ・アム・フール ユー・アー・フール NO!28! 僕は、パッショーネのフーゴと申します IQが 152ある天才少年です 4kgの百科事典で 教師をメッタ打ち 落ちに落ちて今じゃ立派な ギャングの下っ端です どうも、ナランチャ・ギルガです☆ 割と普通の馬鹿 そんな感じ☆ 友情最高!思った刹那、犯罪のにおい染まった頭。 噂流したのあいつなのかなんだか混乱しています! 金髪だから、そんな理由? ちょ!ま!まじっすか~! ドゥーユー脳 ドテイノウ?イエス クサレノウ! アイ・アム・フール ユー・アー・フール NO!28! ドゥーユー脳 ドテイノウ?イエス クサレノウ! アイ・アム・フール ユー・アー・フール NO!28! 一体なんだっていうんだ! 俺が何をしたっていうんだ! 俺は無実なんだよ!少年院はいやだ! 老婦人?泥棒ってぇ… なんのことなんだよおおおおお! YO!YO!YO!YO!YO!YO! (ド低能が!………かみ合いませんねぇ) (クサレ脳みそ!…ん?) 「おバカの算数123」 「ナランチャです フゥ~~~~!!!」 「フーゴです」 「さあさあ皆さん、ご一緒に 小学校からはじめましょう」 ドゥーユー脳 ドテイノウ?イエス クサレノウ! アイ・アム・フール ユー・アー・フール NO!28! (1,2,3 1,2,3…) 「おまかせしましたナランチャ!で、 これが車のキーです」 「尾行されなきゃーいいんだろ? たかが買い物俺にまかせろ!」 「はいはいじゃあ今言った、「手順」を 最初から言ってみて」 「買い物済んだらワイン畑とか ぐるぐると回っちゃったり」 「違うだろ」 「ぐるぐる目を回しちゃったり しないように運転してェ……イぎィ!」 「大丈夫ですかぁ?こいつの頭? 一発殴った方がいいんじゃあ?」 「なんで?!どーして!? 俺のほうが年上なのに!」 「まぁまぁ、このド低能が! うばしゃあ~~~ってのとか 結構好きなんですよ、僕……」 ドゥーユー脳 ドテイノウ?イエス クサレノウ! アイ・アム・フール ユー・アー・フール NO!28! ドゥーユー脳 ドテイノウ?イエス クサレノウ! アイ・アム・フール ユー・アー・フール NO!28! 「返せよ!返せったら!」 「気をつけたほうがいい、ぼくたちは…」 「雪山で遭難したわけじゃねーだろッ!」 「島に上陸してはならないと命…」 「弁償しろ! お前なんか仲間じゃねえチクショオオッ!」 「こいつ…」 「あ……甘めえ~~」 「本当に馬鹿だなお前は」 (1,2,3 1,2,3…) 3,2,1! はい! ドゥーユー脳 ドテイノウ?イエス クサレノウ! アイ・アム・フール ユー・アー・フール NO!28! ドゥーユー脳 ドテイノウ?イエス クサレノウ! アイ・アム・フール ユー・アー・フール NO!28! ドゥーユー脳 ドテイノウ?イエス クサレノウ! アイ・アム・フール ユー・アー・フール NO!28! ドゥーユー脳 ドテイノウ?イエス クサレノウ! アイ・アム・フール ユー・アー・フール みなさんごいっしょに!いぇい! ドゥーユー脳 ドテイノウ?イエス クサレノウ! アイ・アム・フール ユー・アー・フール NO!28! ドゥーユー脳 ドテイノウ?イエス クサレノウ! アイ・アム・フール ユー・アー・フール NO!28! なぜだ…正気じゃあないぜッ! ブチャラティ、どういうものの考え方をしてるんだ… …理解できない…! わー うらぎったー Thank you!
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34 :Fate/Rise of the Zilart ◆6/PgkFs4qM:2008/05/22(木) 11 27 53 ――――――――。 唐突だが―――― ジュノのル・ルデ噴水前で開かれた『モンクは馬鹿じゃない』大会に、 全国から四千人の荒くれモンクが集まった。 「スタジアムにご来場のみなさん、こんにちは。 視界いっぱいを占める逞しい上腕二頭筋が、とっても眩いですねっ! 今日、私達は全世界に向けて『モンクは馬鹿じゃない』ことを証明するため、ここに集まりました。 では早速ですが、どなたか舞台に上がっていただけませんか?」 大会委員長のこの言葉に、 群衆の中から一人のミスラモンクがおずおずと進み出て、舞台に上がった。 委員長が訊ねる。 「15+15はいくつですか?」 ミスラモンクは、十秒か二十秒考えてから答えた。 「じゅうはち」 四千人のモンク達は明らかにがっくり来た様子だったが、みんなで声援を送り始めた。 「もう一回! もう一回! もう一回!」 この声援に応え、委員長が言った。 「今日まで私たちは苦労に苦労を重ね、やっと四千人の皆さんをここにお迎えすることができました。 世界中のヴァナディール・トリビューンの記者達が取材に来ています。 そこで、私は、彼らにもう一度チャンスを与えてもいいと思うのです」 そう言ってまた尋ねた。 「5+5はいくつですか?」 今度は三十秒近くも考えて、ミスラモンクが答えた。 「きゅうじゅう」 委員長は困ったような顔をして俯き、大きく溜息をついた。 会場の意気も上がらない。 おまけにミスラモンクは泣き出す始末。 しかし、これを見た四千人のモンク達は、両手を大きく振りながら叫び始めた。 「もう一回! もう一回!」 このまま進むと取り返しのつかないことになるのではと心配した委員長だったが、とうとう口を開いた。 「OK、OK! それじゃあ、もう一度だけ……。2+2は?」 ミスラモンクは目を閉じ、ゆうに一分は考えてこう言った。 「よん?」 スタジアムは大騒ぎになり、 四千人のモンク達は弾かれたように立ち上がり、 みんなで両手を大きく振り始める。 そして――――足を踏み鳴らしながら、叫んだ。 「もう一回! もう一回! もう一回!」 ――――――――。 「度し難い愚挙ではある――――が、 如何様な道も、究めてみれば、見ていて気持ちのいいものよ。 本人に悪気がなければ尚更、な。――――そうは思わんか? 雑種よ」 「すまん、どういうことだ? 俺にはイマイチ話のオチが解らなかったぜ」 「…………」 熱気に包まれた簡易製スタジアムの中で、二人の男が涼しげに立っていた。 一人は吹き荒む風をそのままに、眩い砂金の髪を靡かせ、 魔性の紅蓮を秘める双眸をした、軽装を思わせる黒い上下を纏った青年。 釣り上がった細い眉は果たして彼の不機嫌を表しているのか、微かな険しさが含ませてあり、 がっしりとした体格とは裏腹の細い腕も、心なしか不満気に交差されたままだ。 もう一人は、繊細な美しさを内包する青年とは間逆の、筋骨隆々の厳つい大男。 身形は縦横に伸びた巨躯を助長するかのように、これまた厳しい鎧兜に包まれ、 背中には、その巨大な恰幅を更に上回る編籠を背負っていた。 深い底を満たしていたのは、何に使おうというのやら、剣、槍、斧に始まる刃物の類ばかり。 これらの要素を含めても、青年と大男は、 互いに肩を寄せ合っているのが不思議なほど対象的で、また、異質な存在といえた。 「……まあ、良い。そら、早く案内をせぬか。 こんな所で無駄に暇を費やす程、我の時間は安くなどないぞ」 「オイオイ、お前が見たいって言うから同行したんじゃねえか……。ま、いいけどよ」 尖がる唇をそのままに、 大男はゴツゴツした手を鎧中へと突っ込んで大雑把にまさぐり、 懐から小さな真鍮製の懐中時計を取り出して、目を落とす。 細めた三白眼を凝らして注視すれば、長針は既に、6の数字を横切ろうとしていた。 「ああ、丁度いい時間だ。カザム行きの飛空艇がそろそろ到着する。 これを逃したら、六時間は待ち惚けを喰らっちまうからな。急ごうぜ」 「いいだろう、赦す。王を待たせるという無礼、むざむざ被る訳にもいくまいからな」 そう言い残し、二人は未だ喧騒の止まぬ観客達に背を向け、 ほの暗いエントランスの彼方へと消えていった。 さて、青年と大男――――二人のギルガメッシュの出会いを語るには、 ほんの数刻ほど時間を遡らねばなるまい。 場所は衛宮邸の土倉前。 遠坂凛をはじめとする、衛宮士郎とカレン・オルテンシアの救助に応じて七人が召集され、 異世界への大移動を試みている最中の出来事。 ――――当然だが、彼らはそれぞれ明白な意図の下、それを達するために集まっていた。 いなくなった衛宮士郎との再会を目的とする者。 本来の、もしくは仮の主への忠義を尽くすことを至上とする者。 もしくは、ただ何とはなしについて来た者。 それぞれの思惑が重なり合い、それでも確かに存在したものは、 姿を消した両者へと注がれる憂慮の情に他ならならず、 見方を変えれば、彼らは本懐を同じくする“同士”に違いなかったのだが―――― だが、当のギルガメッシュが参加を表明した理由はといえば、 仮の主へのとりあえずの義理立てと、日常に飽いた己に対する慰めの遊興でしかなく、 そこに他者の介入する余地を交えた“愛”など存在するものではなかった。 あるのはただ、満たされぬ心を満さんとする、欲求の顕れ。 世界を自分の領地と称して憚らない王の、 新たに手に入れた土地の仔細を廻り巡る、確認の儀式。 故に、これから異世界に臨むというのに、彼の王は面持ちを強張らせる他の面子とは趣を異にし、 身を包む空気は、緊張の欠片もない、常時の慢心を存分に露とした態度でしかなかった。 ――――所詮は遊び――――退屈しのぎ――――。 やがてアインツベルンのホムンクルスから配られる黒い水晶を、 蒐集家としての面も有する彼の好奇心が捉え、 果たして自身の財宝に加える価値があるのか算段をし始めたその時。 「妄想心音(ザバーニーヤ)」 赤く伸びた異形の手が、彼の背後に迫っていた。 「……ぬっ?」 何の脈絡もなく現れた賊に対し、咄嗟に天の鎖を取り出し、 王の背中をとる不埒者を縛り上げようとするも――――間に合わない。 油断…………否、慢心。 それでも、己のすぐ真後ろに迫る暗殺者を目にして尚、 彼の胸中には自身の慢心へ向ける猛省など微塵も存在せず、 それどころか、卑賎な雑種に隙を突かれる理不尽さに怒りすら感じていた。 慢心せずして何が王か。 既に一歩前まで迫る死を前にし、だというのに己の不用心を咎めることもせず、 ましてや臆すことなく踏ん反り返るという、常人では考えられぬ愚行の極み。 (何故に我が薄汚い暗殺者に怯えねばならん? やれるものならやってみよ、鼠め!) アサシンの妄想心音は、ランサーの宝具のように幸運値で判定を下されるものではなく、 二重存在を作成させない高い対魔力が必要となってくる。 ギルガメッシュの対魔力は、一応はスキルとして有するものの、Eランク相当。 全ては一瞬の、瞬きする暇すら見出せない、一瞬の出来事。 この場に居合わす全ての者が息を呑んだ。 ただ、狙われている筈のギルガメッシュのみが、荒い鼻息を吐き出し、暗殺者を睨みつけるばかり。 やがて世界は全ての時を減速し、動きを止め、 禍々しい朱に染めた腕だけが、ゆっくり彼の胸元へと吸い込まれていき―――― Ⅰ:王の財宝は我様の物 Ⅱ:王の財宝は子ギルの物 投票結果 Ⅰ:2 Ⅱ:5
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さ行 再放送 機材不調が発生した2011年中期まで、ヨナゴ☆デンパの再放送が24時間ループで行われていた。ねとらじ上の番組タイトルが「ヨ_ナ_ゴ☆デ_ン_パ」となり、bpsは48bpsに下がる。第120回の再放送分より、開始時刻が「1 00、2 30、4 00、5 30、7 00、8 30、10 00、11 30、13 00、14 30、16 00、17 30、19 00、20 30、22 00、23 30」と設定されたようである。ただし放送が1時間30分を越えた場合どうなるかは不明。 SaSa 私です。日野川らじお当時からの番組リスナーであり、『ヨナゴ☆デンパ補完計画推進機関』司令長官。日夜、地球上の平和と繁栄を維持し、活性化させる職務に従事している。鳥取県ではなく島根県の出身だが、米子市にほど近い場所。番組人物相関図を作ったり、ジングルを作ったり、番組ロゴを依頼してみたり、電報を送りつけたり、番組の世界と仮面ライダーの世界をつないでみたり、こういうものを編集したり、色々やらかす人。それらの行動はすべて『ヨナゴ☆デンパ補完計画』のスケジュールに基づいて実行されている。▲手相を見てもらったところ、「何事も自分の思い通りにならないと気が済まない性格」だが「心配性なので周囲に気遣いしすぎて心労が絶えない」。かなり当たってる。人生設計としては「60代までは2足のワラジをはき、60代になった途端に別なことをはじめる」。いったい私はどこへ向かっているんだろうか。▲1990年代、BSSラジオの深夜番組『みずえとすーさんのくるくる放送局』のハガキ職人の端くれとしてラジオ番組に興味を持つ(当時はリスナー層のうちで、かなり年少クラス)。SaSaの名前はこの当時のペンネームに由来している。本名はこの世で発音できない。 ささやきゼリフ 番組終了直前にみっちょんが行う、エコー付きせりふのこと。メールでささやきのリクエストも可能。 サブ作家 ガヤ陣のこと。DJじぇいむす後藤の友人層が中心。これまでよく名前が挙がっていたのは、福山大統領さん、大五郎さん、副大統領「ちゃん」さん、桜羅さん、七さん、いぶきちさん、斎伽けいさんなど。▲DJふたりにコーヒーを淹れたり、色々なアドバイスをしたりしている。時々番組のトークとは全く関係ないところで盛り上がっている。 じぇいむす後藤 番組DJであり475chの局長でありプロデューサーであり出資者であり変態学教授であり、自身も変態である。誕生日は10月4日。2010年に一般人女性と入籍、2011年に挙式を執行。歌うのが大好きで、一人でもカラオケに行ける部類のひと。ヨナゴ☆デンパの男性DJをやらせたらこの人の右に出る者はいないほどの実力者であり、この人がいないと何も始まらないし、逆に終わりもしない。エヴァンゲリオンでいうところの碇ゲンドウ、MMRでいうところのキバヤシさん。外見は本人曰く「ヒゲガッチリ」。▲米子市在住だが元々はデイフィールドシティの出身。高校時代にはDJみっちょんと先輩・後輩の関係であった。2006年から2007年頃に「日野川らじお」のDJ「クオリア」として姿を現す。掲示板上の表記名は当初から一貫しているが、番組初期はみっちょんからの呼称が「ジェイムズ」だったりしていて安定していなかった。▲本人はDJ名を変えたいらしいが、もう無理でしょ。▲むかし、冷凍バナナでアレルギーを起こしたことがある。 JASRAC 日本音楽著作権協会のこと。大ざっぱに言うと、インターネットラジオでJASRAC管理の楽曲を合法的に歌ったり演奏したりするには、この協会に使用料を払わないといけない。番組内でBUMP OF CHICKENやミスター味っ子といった既存曲のカバーを流せるのは、DJじぇいむす後藤がJASRACに使用料を払っているからである(後藤氏に直接聞いたことはないが、おそらく年額1萬円のコースだと思われる。なんというセレブ)。しかもこの申請は、手続きがややこしくてとてもめんどくさい。▲またこの申請をしても、許可されるのは旋律と歌詞の使用のみであって、既存メジャーCDの曲をそのまま流すことは不可能である。これを実現するためにはレコード会社側やアーティスト側と折衝して原盤権をクリアせねばならず、事実上はほぼ、その道は閉ざされているといってよい。アマチュアのインターネットラジオで曲を流すというのは、とても大変である。 食のみやこ鳥取プラザ 東京の新橋にあった、鳥取県のアンテナショップ。平成26年8月27日をもって閉店。▲SaSaがはじめてゲスト出演した際のおみやげ「砂コーヒー」はここで購入したもの。 白ねぎまんじゅう 空想上の食べ物。 ジングル 当初は番組オリジナルの「男の心が燃え上がる 女の笑いがこだまする さみしい大人のひと夜の遊び場、ヨナゴ☆デンパ」1種類だった(DJみっちょん曰く「キモいジングル」)。その他にもじぇいむす後藤によって音声素材は作られていたらしいが、現在のところDJによる新作は無し。SaSaが色々やらかした結果、2008年5月7日(第24回)公開の第1作「Rhapsody for E.D.D.Y」(ワイオーエヌエ~)、2008年9月14日(第42回)公開の第2作「News for E.D.D.Y」(こんなところに中国娘~)、2009年4月20日(第73回)公開の第3作「Tell for E.D.D.Y」(どんな服着てるの?鎧兜。)の3つがラインナップに加わっている。▲っていうかSaSaが勝手に作って送りつけただけというのが事実なんですが・・・本当に申し訳なく思っております。▲ちなみにDJじぇいむす後藤作の「さみしい大人のひと夜の遊び場、ヨナゴ☆デンパ」の『ヨナゴ☆デンパ』は、正常なステレオ放送がきこえている場合はDJふたりの声で聞こえている。もし、どちらかひとりの声しか聞こえなかった場合は、送信側・受信側のどこかで音声的なトラブルが起こっている可能性が高い。 スタジオ 米子のジオフロントと呼ばれる施設の地下475階に位置している。マイク2つ、ワイヤレスヘッドホン2つ、ホワイトボードなど、ネットラジオに関してもその他諸々についても鉄壁の装備を誇る。たとえ関係者であっても、じぇいむす後藤の生体認証無しには侵入することは不可能・・・のはずだが、常連になると簡単にATフィールドを破って侵入することができる。 「スーパーフェーニッ、フライトゥザフラッシンワ〜」 DJみっちょんがときたま歌い出す歌詞の一部。元ネタはアニメ『スーパービックリマン』主題歌「スーパーフェニックス ~光の世界へ~」の冒頭部分(右のリンク先で試聴できる)。▲みっちょんが高校の文化祭で熱唱し、まわりがドン引きだったのがひしひしと感じられたという。 「絶対にしないで下さいね、絶対にですよ」 DJじぇいむす後藤が発言した場合は、一律に「やってください」の意。ダチョウ倶楽部・上島竜兵の「押すなよ、絶対押すなよ」に同じ。 ソゲ 表向きには「そう」「そうです」の出雲弁とされるが、実は呪文の一種。DJみっちょんが主に使用。▲山陰地方を訪れて貰えばわかるが、山陰にはこの呪文の使い手が大変多く、その進化系統や効果についても地域によってバリエーションがある。普通のおばちゃん同士ですら昼間からこの呪文を使用してバトルを繰り広げているのであり、町のあちこちでこの応酬をみることができる。地元以外の人間には会話をしているようにしか見えないが、気付いていないだけである。▲老齢に達するほど「ソゲ」「ソゲダ」「ソゲダラ」「ソゲダガ」など進化形の呪文を操る率が多くなり、しかも相手が誰であろうとかまわず発動して撃ってくるので気を付けられたし。緊急回避として「ソゲカイネ」を唱えればいちおう呪文を反射できるが、「ソゲダラゾイ」で威力を増して再反射されたりするので、地元民以外にはこの応酬に勝つことは難しい。▲どうしてもソゲ系呪文のマスターをしたい方は、入門書として尾瀬あきら著『蔵人』(ビッグコミックス、全10巻)を読むのがよい。山陰で酒蔵の復活を目指すアメリカ人青年の活躍を描く漫画であり、全篇にわたって出雲弁が使用されているのでソゲ系呪文のマスターにぴったりなほか、日本酒に関する知識も吸収できるのでお薦めである。また、作者の尾瀬あきら氏は『夏子の酒』でも有名。 上へ
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《難題「火鼠の皮衣 -焦れぬ心-」》 No.116 Spell <第二弾> NODE(5)/COST(3) 術者:蓬莱山 輝夜 効果範囲:目標のカードに及ぶ効果 発動期間:装備 【装備】 神器 (自動γ): 〔このキャラクター〕がダメージを受けた場合、〔全てのプレイヤー〕にXダメージを与える。Xはこのキャラクターが受けたダメージの値に等しい。 攻撃力(-)/耐久力(+6) 輝夜が阿倍御主人に持参を求めた、火山に住むと言われている火鼠の皮で出来た衣。 (SP-24:右大臣阿部御主人は唐からの交易船の王慶に黄金を渡し、輝夜が求める伝説の衣を持って来させた。) Illustration:阿佐ヒナ (SP-24:えふぇ) コメント 蓬莱山 輝夜のスペルカード。 耐久力を大幅に増加させ、また受けたダメージを両プレイヤーにダメージとして与える効果を持つ。 耐久力が6も増加される為、かなり頑丈になる。 戦闘ダメージはもちろん、楼観剣や人界剣『悟入幻想』等のダメージもプレイヤーに及ぶことになる。 それらのキャラクターへのダメージをプレイヤーへのダメージへ変換できるので、 エンドカードにもなるが、相手のライフがこちらのライフを上回ってしまうと 自分が先に死ぬという事態も起きる。 デッキ構築時には特に注意しよう。 霧符『ガシングガーデン』を貼って突撃とかすると、かなりゴリゴリ削れる。 ただし自分もゴリゴリ削れる。防御キャラの攻撃力には注意しよう。 発想を逆転させて長期戦に縺れ込ませる事を目的として組み込む人間も居る。 その場合、大抵、ライフ回復デッキも兼ねている。 関連 第二弾 Based Starter(SP-24) スペシャルカード 蓬莱山 輝夜/1弾 蓬莱山 輝夜/5弾 蓬莱山 輝夜/10弾 蓬莱山 輝夜/13弾 永遠の月人チーム 不滅の敵愾チーム 五つの難題 『永夜返し -世明け-』 神器
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趣味と病の関係性 「……空(から)だな」 「どうわっ!?」 ぼそり、と背後から声をかけられ、釣り糸を垂れていたクリスは、危うく眼前の湖面にダイブするところだった。 「……レント! いきなり後ろから話しかけるな!?」 何とか踏みとどまって、肩ほどまでの金の髪を翻す勢いで振り返る。驚愕と怒りから、白磁の頬がやや紅潮していた。 クリス=ファーディナント。その名も、その端整な顔立ちも中性的。背もそれほど高くはなく、やや長身な女性とも、平均的な男性とも取れる。しかしその声は確かに、少年から青年に移り変わる、若い男のものだった。 細い体躯に不釣合いなほど重々しい鎧兜姿。足元には大きな盾が置かれている。そのいずれも、聖別が施されたもの。腰の剣も何らかの魔力がこめられた品のようだった。まさに聖騎士、といった姿だ。 しかし、物理的にも魔力的にも硬いこの防具達はひたすら重い。常人が纏えば重みでまず動けなくなるし、平時の活動に支障がないレベルのクリスにしたって、この格好で湖に落ちたらまず確実に溺れる。 そんな彼を接触に寄らず水面に突き落としかけた相手は、怪訝そうな表情で問うた。 「……何をしている? バランス感覚の鍛錬か?」 自身が不意打ちで声をかけたせいとは露にも思っていなそうな調子で言ったのは、二十代前半に見える、怜悧な面立ちの青年だった。 見える、というのは比喩でも何でもない。事実、彼――レント=セプターの外見は、実年齢と一致しないからだ。 レントは自称・世界掌握を目的とする悪の組織――実際にはどこかアットホームな活動を続ける反神殿勢力組織、ダイナストカバルの技術によって生み出された人工生命。二十歳過ぎに見える彼の実年齢は、満二歳にすら届いていなかったりする。 しかし、実際には二歳児だろうと、彼は並みの成人を軽く上回る知性と知識を持つ、優秀な魔術師だ。こと戦術的判断において彼の能力はギルドメンバー随一である。クリスも、彼の機転に救われたことは多い。 しかし、だからといって、危うく重い鎧姿のまま飛び込みさせられそうになったことを、許容できる訳ではない。 「お前のせいだろが、お前の!?」 「……わたしが背後から声をかけたから驚いた、と? それならば、気配察知能力の鍛錬を推奨するぞ、クリス=ファーディナント。 別段気配を殺して近づいたわけでもないわたしに気づけなかったというのは、敵からの不意打ちを察知するにあたり、致命的な能力欠如だ」 いきり立ってクリスが怒鳴るのに、レントは淡々とそう述べる。無表情を飾る乳白色の髪に紫紺の瞳、青を基調としたローブという、どこか冷え冷えとした色合いのせいで、余計に冷たく聞こえた。 聞きようによってはかなりの皮肉、嫌味の類に取れるが、生憎と彼にその自覚はない。驚かせてしまったことに対する言い訳ですらない。本気でこう思っているのである。 知性や知識の面では成人以上でも、感受性の面では幼児並み――つまり、思ったことを遠慮容赦なくそのまま口にする。その上で、なまじ知識や判断力がある分、無邪気さがない。結果、どうにも皮肉げとも嫌味とも言えるような言動になってしまうのである。 しかしこれでも、本当に生まれたばかりの頃――彼らが出会ったばかりの頃に比べれば、マシになったといえるのだ。当初の彼なら、クリスの不明を一刀両断するのみで、『鍛錬を推奨する』などといったアドバイス的な発言はなかっただろう。 そう考えて、角の立つ物言いに関しては目をつぶることにして、ついでに、驚かされたことへの謝罪を要求するのも諦めて――八割がた自身の油断のせいである、要求したところで言い負かされるのがオチだ――、クリスは溜息混じりに言った。 「で、何しに来たんだ、お前は」 「エイプリルが鹿を仕留めた。運ぶのを手伝え」 端的に告げるレントに、クリスはもう一つ溜息をこぼした。 「見ての通り、こっちは何も収穫なしだ。今日の晩餐は鹿尽くしだな」 「わたしとノエルで山菜や木の実なども集めておいた。栄養価的には、最良とは言えないが、大きな問題があるほどではない」 手際よく釣り道具を片付けながら、バケツを目で示してクリスが告げれば、レントは淡々とそう答え、 「しかし、エイプリルより先に自信満々で出て行って、結局収穫なしとは情けないな」 口調はそのままだが、これは間違いなく、そうと意図して吐かれた嫌味だ。 「うるさいっ! 今日はどうも調子が悪かったんだ。この前もその前も、バケツいっぱい釣って戻っただろうが!」 気まずいのもあって、思わず怒鳴るクリスに、レントはやれやれと言った調子で、 「過去の栄光を持ち出して言い訳とは、情けない。これだから神殿は」 「たまの失敗をねちねち言うほうが陰険だろう! この悪の手先が!?」 互いに言い合って、睨み合い――どちらともなく、その視線を緩めた。 「……馬鹿馬鹿しい。さっさと行かんとエイプリルがうるさいだろうしな」 「そうだな。ノエルが空腹を覚えている様子だった。彼女を待たせてはいけない」 口々にいい、さっさと夕食の準備に参加するため、分担して手際よく釣り道具の片付けに入るのだった。 ◇ ◆ ◇ 今晩は、山道で見つけた地元猟師が使っているらしい山小屋を使わせて貰うことにした、フォア・ローゼスの一同は、各々分担して手際よく夕餉の支度を整えていた。 一年半前、この四人で旅をしていた際は追われる身だったが、今は追っ手を警戒する必要もない。野生動物などの襲撃はあるかもしれないが、それほど気を張る必要もなく、一同はそれぞれの仕事をこなしていた。 「……不可解だ」 「何がですか?」 捌いた鹿の肉を見事なもみじ鍋へと調理しながら呟いたレントに、側で器を用意していたノエルが首を傾げた。 ノエル=グリーンフィールド。レントを造ったダイナストカバルの大首領、そして長らく反逆者として扱われていた薔薇の巫女・ノイエを両親に持ちながら、複雑な事情で実の両親と離れ、16まで貴族の娘として育ってきた少女。 グリーンフィールド家の養父母達に大事に育てられてきたゆえか、それとも生まれついての気性か、どうにもお人好しで疑うという概念が薄い。邪気のない大きな碧い瞳に、肩ほどまでの栗色の髪がよく似合う、溌溂とした表情が愛らしい少女だ。 小柄な体躯でちょこまかと夕餉の準備に動き回るさまは、まるで小動物だった。まあ、二年近くの冒険で鍛えたその剣の腕は、小動物どころか百獣の王も真っ青なフィニッシャーっぷりなのだが。 「クリスです。得意分野の釣りで失敗したというのに、落ち込んだ様子がない」 と、残った鹿の肉を干し肉にする作業中のクリスを目でさして、レントは答えた。 「あ~、そういえばそうですね。でも、クリスさんは釣りが好きだから、釣れる釣れないは関係ないんじゃないでしょうか?」 「……よく、わからないのですが……」 ノエルの返答に、湖畔でクリスと話していた時とは異なる、丁寧な口調でレントは問い返す。 レントにとって、偉大なる大首領の息女にして、自身の所属するギルドのマスターでもある彼女は、最大級の敬意と誠意を持って接するべき相手なのだ。 まあ、そんな“肩書き”を差っ引いても、彼女はどこか放っておけないというか、大切にしなければいけないような感覚を、レントに抱かせたりするのだが。 「う~ん……うまく説明できないんですけど、趣味とかって、うまくいったとか失敗したとか関係なく楽しむものというか~……やってることそのものを楽しむというか~」 「まあ、結果に関わらず、その過程を楽しむもの、ってとこだな。趣味ってのは」 自身の分担――鹿の毛皮や角など手入れと片付けを終えたエイプリルが、鍋の脇に腰を下ろしながら、ノエルの言葉をそうまとめた。 エイプリル=スプリングス。ノエルよりは大人びて見える少女。腰ほどまでもある、緩く波立った金の髪。絶妙な均整の面立ちの上の、宝石のような蒼い瞳。すらりとした肢体に深紅の衣装を纏ったその様は、人の目を引かずに入られない艶姿。 しかし―― 「……エイプリル。つまみ食いをするな」 「いいじゃねぇか、ちょっとぐらい。獲ってきたのは俺だぜ」 ひょい、と素手で鍋の端で煮えていた肉をつまんで口に放り込み、レントの抗議をぞんざいな口調であしらう様は、オヤジ以外の何者でもなかった。 「レントさんは、何かそういう趣味はないんですか?」 ノエルが、二人のやり取りに割り込むように、ややズレたタイミングで訊いた。レントは鍋の灰汁を取りながら、少し考えてみる。 結果に関わらず、過程を楽しむ。戦術に関しては、失敗しては楽しむどころか命が危うい。失敗しても大事無い事柄――料理、裁縫、清掃、洗濯……様々な分野を思い浮かべてみるが、“失敗しても楽しめる”ことは何も思い浮かばなかった。 というか、そもそも何でもそつなくこなしてしまうので、“失敗しても”という仮定に当て嵌めて考えられる事柄がない。ならば、やっているときに“楽しい”と思うことは――そう考えても、どれも必要だからこなしていることであって、何の感慨もなかった。 「……思いつきません……」 何故だか無性に情けないような気分でそう答え、そのまま沈黙するのが何となく辛くて、問いを口にする。 「エイプリルは?」 「俺か? 俺は食べ歩きだな。あと、賭け事か。どっちも当たりを引くのに越したことはないが、失敗するリスクがあるからこそ、やりがいがあるってもんだ。まあ、スリルを楽しむ、ってヤツだな」 エイプリルはあっさりとよどみなく答える。 「……ノエルは?」 「あたしですか? う~ん、グリーンフィールドのお家にいた頃は、よくお父様とチェスをしたり、お母様とお料理をしたり……どっちも下手なんですけど、楽しいんですよ! あとお母さんとの手紙も楽しみだし、レントさんの携帯大首領でお父さんとお話しするのも……」 問われたノエルは、指折り数えながら次々と上げていく。 「エイプリルさんとお買い物や食べ歩きに行くのも楽しいし、クリスさんと剣の練習をするのも楽しいし……」 それに、とレントに満面の笑みを向けて、彼女は言った。 「レントさんと、こうやっていっぱいお話しするのも楽しいです!」 その瞬間、何故かレントの人工頭脳は、全身に対する指示を放棄して、凍結(フリーズ)した。 そのくせ、循環器系は暴走したように活性化し、頭部――というか顔面に、オイルが集中する。 「……レントさん、どうかしました?」 「い、いえ……その……ノエルが楽しい、と思えることに、わたしが役に立っているなら……光栄です」 ノエルの言葉に、何とか全身の制御権を取り戻して凍結から脱すると、しどろもどろでよくわからない返答を口にしてしまった。言語中枢と思考回路が、やや混乱しているようだった。 原因不明の自身の不調に、近いうちにドクトル・セプターに診てもらうべきかも知れない、とレントは思った。その横で、にやにやと面白がるような笑みを浮かべているエイプリルに、気づかないままで。 ◇ ◆ ◇ レントは夕餉の後、片づけを終えると、見回りと称して小屋を出て、携帯大首領で本部に連絡を取った。自身の不調で、仲間達に――特にノエルに不安を与えたくなかったためである。 まず、偉大な大首領に近況報告――主に彼の愛娘であるノエルに関すること――を済ませてから、少々不調があることを告げて、自身の製作者であるドクトル・セプターに替わってもらった。 最初は案じる調子で聞いていたドクトルだったが、レントが経緯と症状の説明を終えた途端、何故か爆笑した。 『ぎぃ――――ひっひっひッ! くくっ……いやいや、レントや、それは心配するようなもんではない。安心せい』 「……そうなのですか?」 レントは思わず眉を寄せた。突如、言動が凍結することが心配するような問題ではないとは、どういうことなのだろう。 『それはな、人なら誰しも罹る病だ』 「……病……ですか?」 放置していて平気なのだろうか、と不安げに呟くレントに、ドクトルはあっけらかんと笑い飛ばすような調子で言った。 『まあ、こじらせると厄介なものだが、お前の場合は大丈夫だろう。それに、その病に罹ったということは、お前がより人間らしくなったということだ』 父は寧ろそれが嬉しいぞ、と笑みを含んだ声で言われて、レントも我知らず口許を緩めた。 自身の作った人工生命を我が子と想うこの博士が、大丈夫だと言い切るのだ。ならば、大事にならぬうちに自然治癒する類の病なのだろう。 『しかし、レントや。結局、お前の趣味は見つからずじまいか?』 問われて、レントは少し考える。ノエルの答えを聞いてから、自分の中で、うっすらと浮かび上がったものがあった。 「……結果の予測はつかないものの、やっている最中に、どことなく心が弾むことなら、見つけました」 『ほう、なんじゃ?』 興味津々、といった調子で問う父にレントは答える。 「ノエルに何かしてあげること、です」 『………………』 何故か、博士が沈黙した。 やはり的外れな回答だったのだろうか、と、レントは不安になった。 しかし、ノエルにお菓子やぬいぐるみを作ったり、彼女への土産などを店で見ている時など、確かに“楽しい”と思うのだ。喜んでくれるだろうか、驚くだろうか――その結果(リアクション)は、必ずしも予測通りにならないが、それでも楽しい。 結果に関わらず経緯を楽しむ、というのには、合致していると思うのだが―― 『まあ……それも、ありかもしれんのぅ』 「そうですか」 沈黙の後に告げられた博士の言葉に、レントは静かに安堵した。 『しかし、その“趣味”はあまり他言せん方がいい。――特に、大首領とノエル嬢当人には』 「は……? 何故――」 『いいから。父の言う通りにせい、息子よ』 こうまで言い切られてしまっては、問うに問えない。最も敬愛すべき二人に秘め事をせよ、というのは不可解だったが、まあ、この父が言うのだから、それなりの理由があるのだろう。 「わかりました」 『うむ、それでいい。……では、またな。大首領に替わる』 「はい、ではまた、ドクトル」 替わって通話に出た大首領に、いつものように合言葉のような挨拶を告げて通話を終えると、レントは、憂いの消えた軽い足取りでノエル達の待つ小屋へと戻っていった。 ちなみに、 「……我が息子の恋の病は、些か重症かもしれんのぅ……」 本部でドクトルが大首領に聞こえないようにボソリとそんなことを呟いていたが――それは、レントには知りようもないことである。 (終わり)